シルクとは?天然素材の王様と呼ばれる理由|特徴・歴史・国産シルクの価値まで解説

「シルクは高級素材」というイメージはあっても、なぜそこまで特別なのかを説明できる人は、実は多くありません。
シルキーなど、素材のなめらかさ光沢さを表現する用語としてたくさんの商品ネームに取り入れられているのも事実です。

 

・肌にいい

・夏も冬も快適

・昔から高価だった

 

 

こうした断片的なイメージの裏側には、自然が生み出した、驚くほど完成度の高い構造があります。

この記事では、「シルクとは何か?」という基本から、なぜ“天然素材の王様”と呼ばれるのか、そして国産シルクの価値までを、できるだけ分かりやすく解説します。

 

シルクとは?──蚕がつくる、たんぱく質の繊維

シルクは、蚕(かいこ)が繭をつくる際に分泌する天然のたんぱく質繊維です。

コットン(綿)が植物由来、ウール(羊毛)が動物の毛であるのに対し、シルクは「蚕が体の外に吐き出して作る繊維」という、少し特殊な存在。

 

しかもこの繊維は、人の肌と同じアミノ酸構成を多く含むと言われています。だからこそ、シルクは昔から「肌に一番近い素材」として扱われてきました。

 

なぜシルクは「天然素材の王様」と呼ばれるのか

理由① 肌との相性が圧倒的にいい

シルク繊維は非常に細く、表面がなめらか。そのため、肌との摩擦が少なく、刺激になりにくい特徴があります。

・チクチクしにくい

・静電気が起きにくい

・乾燥しがちな肌でも使いやすい

敏感肌の人がシルクを好む理由は、「優しい」ではなく「理にかなっている」のです。

 

理由② 夏は涼しく、冬は暖かい

シルクは吸湿性・放湿性に優れ、繊維の中に適度に空気を含む構造をしています。

そのため、

  • 夏:汗を吸い、熱をこもらせにくい

  • 冬:体温を逃がしにくい

という、天然素材とは思えない温度調整力を持っています。

これは後加工で生まれた機能ではなく、蚕が自らを守るために進化させた“構造そのもの”。まさに自然が設計したハイテク素材です。

現在はリカバリーウエアがトレンドとなっていますが、まさに天然のリカバリーウエアです。

 

理由③ 自然素材なのに、完成度が高すぎる

多くの機能性素材は、化学加工や複雑な製造工程によって性能を付加しています。一方シルクは、最初から完成されているだからこそ、数千年経った今でも「代替できない素材」として残り続けています。

 

 

 

 

シルクと他素材の違いを比べてみる

簡単に整理すると、以下のような違いがあります。

  • シルク:肌への優しさ、吸放湿性、上質な触感

  • コットン:丈夫で扱いやすいが、乾きにくい

  • ウール:保温性は高いが、刺激を感じる人も多い

  • 化学繊維:均一で安価だが、蒸れやすい場合がある

シルクは万能ではありません。耐久性や価格の面ではデメリットもあります。

それでもなお評価され続ける理由は、「人の体にとって一番自然な素材」であることです。

 

 

シルクはなぜ高級なのか?

理由① 圧倒的に手間がかかる

シルクは、

  1. 蚕を育て

  2. 繭を収穫し

  3. 糸にして

  4. 生地にする

という、非常に手間のかかる工程を経て作られます。

工業的に一気に量産することが難しく、

人の技術と経験が不可欠な素材です。

 

理由② 天然素材ゆえ、同じものが作れない

蚕は生き物です。天候、環境、育て方によって繭の質も変わります。そのため、品質を安定させるには高い技術が必要で、

そこに価値が生まれます。

シルクが高いのは、「贅沢だから」ではなく、手間と技術が正直に価格に反映されているからです。

 

国産シルクとは?海外シルクとの違い

現在、世界のシルク生産の多くは海外が担っています。量産性やコスト面では優れていますが、品質や背景が見えにくい場合も少なくありません。

一方、日本の国産シルクは、

  • 生産量はごくわずか

  • しかし品質重視

  • 誰が、どこで、どう作ったかが分かる

という特徴があります。

日本ではかつて、養蚕から製品までを一貫して行う文化がありました。その丁寧さこそが、国産シルクの価値です。

ただ世界からの日本のシルク品質は最高と言われているのはあくまで、織の技術と加工であること。

 

 

 

なぜ、いまシルクが見直されているのか

近年、シルクは再び注目されています。

  • サステナブルな素材への関心

  • 肌トラブルやストレスの増加

  • 「自然なものを選びたい」という価値観の変化

シルクは、昔の贅沢品ではなく、これからの暮らしに必要な素材として見直され始めています。

 

 

isilkが考える「これからのシルク」

シルクは、素材であると同時に文化です。産地があり、技術があり、人が関わり続けてきた歴史があります。

isilkでは、シルクを特別なものとして遠ざけるのではなく、日常の中で使える形で未来につなげたいと考えています。

それは「売るため」ではなく、残すための選択です。

 

 

まとめ

シルクとは、蚕が生み出した、自然界でも稀有な高機能素材です。

肌に近く、季節を問わず快適で、人の手と時間を必要とする。

だからこそ、シルクは今も「天然素材の王様」と呼ばれ続けています。

 

 

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この記事を書いた人

堀口 智彦

埼玉県秩父市出身。大学在学中独学で洋服デザインを学ぶ。2007年に渡英しLCF卒業後帰国し自身のメンズブランドを設立。2015年にブランドを休止し、企業にてチーフデザイナーとして3年間従事。その後シルクと黒文字に出会い、現在は株式会社ISILKの代表取締役。

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