シルクスキンケアブランドを立ち上げるまで|秩父のシルクがSHELOOKになった理由
「なぜスキンケア?なぜシルク?なぜ秩父?」
この問いに答えるには、少しだけ過去を遡る必要があります。
ISILK代表の堀口は、もともと10年間アパレル業界で洋服のデザイナーとしてキャリアを積んできました。けれど、ある時気づきます。「服1着ではなく、もっとライフスタイルそのものに関われないか?」と。
その想いが導いたのが、彼の地元・埼玉県秩父。そして出会ったのが、伝統織物「秩父銘仙(ちちぶめいせん)」でした。
織物からスキンケアへ?異業種に飛び込んだ理由
銘仙は、絣(かすり)技法で織られたカラフルな着物地。とくに秩父銘仙は、矢羽模様が特徴で、大正から昭和にかけて多くの女性たちに愛された庶民の織物です。
とはいえ、現代ファッションとして使うには生地幅が狭く、シルク製ゆえコストも高い。再解釈の難しさに直面するなかで、「素材としてのシルク」のポテンシャルに注目が集まりました。
そんなとき出会ったのが、地元の養蚕農家と“彩繭(いろどりまゆ)”と呼ばれる希少な繭。独特の色合いをもつこの繭には、肌に優しい天然成分「セリシン」が豊富に含まれており、スキンケアの原料としても注目されていました。

化粧品業界ゼロスタート。だからこそ見えたリアル
とはいえ、アパレルから化粧品への転身は簡単なものではありません。まずは市場に出ているほぼすべての化粧水・乳液・クリームを試し、成分や使用感の違いを徹底的に研究。
そのなかで見えてきたのは、「肌は十人十色」「悩みに特化したものしか生き残れない」という現実。そして、どんなに天然素材にこだわっても、安全性・保存性・香りなどを両立するには化学的な知見が欠かせないという壁でした。
なかでも印象的だったのが、“界面活性剤”の存在。悪者のように語られることも多い成分ですが、実際は水と油をなじませるために必要不可欠。すべてをナチュラルにすればいい、という単純な話ではないと痛感します。
デザイン性も制限だらけ。だからこそ「意味」が必要だった
さらに難しかったのが、容器の制約。化粧品用の瓶は日本に数社しか製造元がなく、どのブランドも似たようなパッケージになりがちです。個性を出すためにデザインを追求しようとしても、薬機法や輸送条件、安全性など多くの制限が立ちはだかりました。
そんな葛藤のなか、徐々に形になっていったのがSHELOOK(シールック)です。
「SHE LOOKS BEAUTIFUL」「SHE LOOKS HAPPY」
女性が鏡を見たとき、自分の顔が明るく感じられる。朝起きたとき、昨日より少し肌が整っている。そんな“気づきの瞬間”を届けるためのスキンケアを目指しました。

彩繭から香りへ。つながっていく想い
SHELOOKは、秩父の自然から生まれた彩繭のセリシンを活かし、化粧水・乳液といったアイテムに昇華していきました。特に肌にのせたときのテクスチャーの心地よさ、翌朝の肌の明るさには、リピーターからの高評価も。
しかし、本格的な海外展開を目指しニューヨークの展示会に出展した際、大きな壁が立ちはだかります。米国FDAへの申請、PL保険の問題、輸出入の薬機法規制……。意欲的なセレクトショップからの声を受けながらも、量産・供給の面で断念せざるを得ませんでした。
それでも、香りに着目した経験は、現在展開中のBLACKLETTERS(ブラックレターズ)につながっています。
そして、未来へ
いまSHELOOKは、再始動の準備を進めています。製品の差別化だけでなく、秩父の養蚕や植物資源と連携しながら、“本当に地域でつくれるスキンケア”の確立を目指しています。
それは単なる商品開発ではなく、「美容と自然と人」をつなぐストーリーそのもの。美しさを“自分の内側”から感じるためのプロダクトを、少しずつ形にしていきます。
香りを切り口にしたBLACKLETTERSでは、秩父の天然素材を活かした精油や香水も展開中です。ぜひそちらも覗いてみてください。
SHELOOKのこれから
SHELOOKは現在、さらなるブラッシュアップのため一時開発を見直しています。今後は、秩父の体験施設と連携し、スキンケアと養蚕体験を結びつけた“美と知の循環”を提供できるよう仕組み化を進めています。
地元の養蚕農家と共に育てたシルクを、化粧品というかたちで生活者に届ける。地域と人をつなぐブランドとして、SHELOOKはこれからも進化していきます。
秩父に来たら、ぜひ立ち寄ってください。
秩父祭の歴史を伝える「秩父祭り会館」にて
BLACKLETTERSの香水を販売しています。
秩父の森から生まれた香り、
ぜひ現地で体験してみてください。
秩父祭り会館
〒368-0041 埼玉県秩父市番場町2-8
0494-23-1110
10時00分~17時00分 休館日:毎週火曜日
ACCESS
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電車をご利用の場合
西武鉄道ご利用の場合 池袋より西武秩父線利用 西武秩父駅下車 徒歩15分
秩父鉄道ご利用の場合 熊谷駅から秩父鉄道 秩父駅下車 徒歩3分
お車をご利用の場合
関越自動車道ご利用の場合 関越自動車道 花園I.C.下車 国道140号で秩父方面へ
日高・飯能方面よりお越しの場合 国道16号経由、国道299号で秩父方面へ
甲府・山梨方面よりお越しの場合 中央自動車道 勝沼I.C.より国道20号~国道411号~国道140号経由で秩父方面へ

