防腐剤の入った化粧品は本当に本当に肌に良くないのか?
近年、化粧品業界で「オーガニック」や「サステナブル」といった言葉を耳にすることが増えています。
再利用プラスチックを使用した容器や、環境に優しい製品づくりが進められる中で、オーガニック化粧品が注目を集めています。
しかし、オーガニック化粧品は本当に「肌に優しい」のでしょうか?また、防腐剤が含まれている化粧品は肌に悪影響を与えるのでしょうか?
この記事では、防腐剤の役割とその安全性について詳しく解説し、オーガニック化粧品との違いを考察します。
オーガニック化粧品とは?
オーガニック化粧品とは、化学肥料や農薬を使用せずに栽培された植物成分を使用した化粧品を指します。
これは、食品の「無農薬野菜」に例えることができますが、オーガニック化粧品は、必ずしも「肌に良い」とは限りません。天然成分であるがゆえに、保存が難しく、劣化しやすいという欠点もあります。
特に日本では、オーガニックコスメの市場が成長している一方で、オーガニック認証を受けた製品が少ないため、消費者が安心して選べる環境がまだ整っていません。
防腐剤が入った化粧品の役割
防腐剤は、化粧品の品質を保つために重要な役割を果たしています。
スキンケア製品は長期間使用することが一般的ですが、防腐剤が含まれていない場合、雑菌やカビが繁殖し、肌に刺激を与えるリスクが高まります。
日本の薬事法では、化粧品は3年以上の安定性を保つ必要があるとされています。これを達成するために、多くの化粧品に防腐剤が配合されています。
薬事法に関しては下記ページで詳しく説明されています。
防腐剤の種類とその特性
化粧品に使用される防腐剤にはいくつかの種類があり、それぞれ特性があります。
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パラベン:最も一般的な防腐剤で、80年以上にわたり使用されています。人体に対する毒性が低く、微生物やカビに対して効果的です。パラベンは、天然成分にも含まれており、ニンジンやトマトにも微量含まれています。
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安息香酸:香料として使用されることが多く、微生物の増殖を抑える効果があります。
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デヒドロ酢酸ナトリウム:カビや酵母の成長を抑える効果があり、防腐性が高い成分です。
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ヒノキチオール:ヒノキから採取される成分で、抗菌作用があります。
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フェノキシエタノール:グラム陰性菌(大腸菌やサルモネラ菌)に有効な防腐剤です。
防腐剤は本当に肌に悪いのか?
「防腐剤が入っていると肌に悪い」という認識が広まっていますが、実際には防腐剤は化粧品の安全性を確保するために必要な成分です。
もちろん、過去に防腐剤で肌トラブルを経験したことがある人は、使用を控えるべきですが、多くの人にとって防腐剤はむしろ肌を守る役割を果たしています。
防腐剤が入っていない製品は、開封後すぐに雑菌が繁殖し、肌トラブルの原因になる可能性があります。特に水分を多く含む化粧品は、保存が難しくなるため、適切な量の防腐剤が必要です。
防腐剤の安全性につい
防腐剤は大きく分けて、化学合成、防腐効果のある天然成分、そして食品に使われる安全な成分に分類されます。
たとえば、合成防腐剤のパラベンは、低濃度で使用されており、多くの国で規制が厳格化されているため、現在の使用基準では安全とされています。
しかし、一部の研究ではパラベンがホルモンバランスに影響を与える可能性があるとして議論の的となっています。
https://www.fda.gov/cosmetics/cosmetic-ingredients/parabens-cosmetics
オーガニック化粧品と防腐剤
オーガニック化粧品では「防腐剤不使用」を謳う商品も増えていますが、全ての製品が防腐剤なしで安全に使えるわけではありません。
水分を含む製品には、適切な防腐剤が配合されていることが安全性を保つために重要です。「防腐剤不使用」を謳いながらも、実際には「香料」として防腐効果のある成分が含まれているケースもあるため、ラベルをよく確認する必要があります。
まとめ
防腐剤が含まれているからといって、必ずしも肌に悪いわけではありません。むしろ、適切に使用された防腐剤は、製品の安全性を保ち、肌トラブルを未然に防ぐ役割を果たしています。
オーガニックやナチュラルを追求する場合でも、製品の保存性や品質を保つために、安全性が確認された防腐剤を使用することが求められます。
この情報を基に、自分の肌質やニーズに合った製品を選ぶことが大切です。
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