秩父の味噌と麹

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秩父の味噌

秩父には新井武平商店という老舗の味噌屋さんがあります。
 
設立は昭和4年。秩父は土地柄寒暖の差が激しい土地であり、荒川の原水があるため水はきれいで味噌を作る環境に適したことから、今でも秩父のB級グルメである味噌豚丼や味噌ポテトはその味噌がないとできなかったグルメでもあります。
 
 
 
 
秩父にはお酒の背景が多いのも上記でご説明した寒暖の差が激しいことが、加工食品としていい環境でもあります。
 
味噌は1300年前から日本人の食生活を支えてきた伝統食品です。
微生物の力で作り出される発酵食品でもあります。
 

味噌という名前の起源

味噌の起源は中国の食品「醤(しょう/ひしお)「鼓(し/くき」だと考えられているそうです。
 
 
醤が初めて登場したのは「大宝律令」(701年)で「未醤」という文字があり、これがみしょう→みしょ→みそと変化したと言われています。
 
 
 

味噌の原料とは?

味噌の原料には3種類あり米、麦、豆になります。
 
 
米味噌は米、大豆、塩をげんりょうとして作られます。白味噌も米味噌の一種です。
 
麦味噌は、麦、大豆、塩を原料として作られます。中国四国九州を中心に生産されています。
 
豆味噌は大豆、塩を原料として作られるます。中京地方中心に生産されています。
 
 
 
 
 
また味噌の味による分類にも甘味噌、甘口味噌、辛口味噌に分かれるそうです。
 
 
これは塩分調整によりますが、もう一つの決めては麹歩合です。麹歩合とは原料の大豆に対する米や麦の比率のこと。塩分が一定なら麹歩合が高い方が甘口になるそうです。
 

色による分類

赤系味噌、淡色系味噌、白味噌
 
 
この3種類の色は大豆などの原料の種類で違ったり、大豆を蒸すか煮るか麹が多いか少ないか
発酵の途中でかき回すかどうかなど色々な条件によって違ってきます。
 
 
 

麹とは

また味噌を作る上で欠かせないのが麹。
 
 
麹には2種類の漢字があり、糀と麹の違いは 糀は日本で作られた漢字。米にコウジカビが「花を咲くようにはえる様子から生まれた漢字で、麹は中国からきた漢字で穀物を蒸して麹菌(コウジカビ)を繁殖させたものを指します。
 
 
 
 
麹(糀)とは原料となる穀物(米、麦、豆など)を蒸したものに「麹菌」を付着させ、繁殖しやすい温度、湿度などの条件下で培養したものです。
麹菌の胞子の大きさは、3〜10μm(マイクロメートル)です。
 

コウジ酸とは

コウジ酸とは、麹から発見された成分であり、麹菌が糖を発酵させることによってつくられます。
コウジ酸が含まれる麹を扱う杜氏(とうじ)の手が白くなめらかであることから、美白効果があるとして注目されています。

 

上記内容はSK-2の「ピテラ」の発見に寄与しています。

 

ピテラは化粧品の成分名としては「ガラクトミセス」という天然の酵母が“発酵”という自然の営みを繰り返す過程で放出する“発酵代謝液”として大部分の成分を担っています。

 

そのため安全で肌に有効性のある成分を独自に開発しようということで、いろいろな素材を研究し、酵母は候補の1つだったそうです。

 

その当時はわかっているだけで350種類以上の酵母があり、日本酒やワイン、ビール、パンの酵母から馴染みのない酵母までほとんどのものを調べたそうです。

 

酵母”と“発酵”についてもう少し説明しておくと、酵母は自然界に存在する単細胞の微生物で、栄養源から成分を吸収します。

 

エネルギーとして蓄える一方、アミノ酸やビタミン類などの有用成分を作り出して放出します。このプロセスが発酵というわけです。

 

 

酵母の種類や栄養源、その濃度、発酵の温度や湿度、時間、何かが違うと作り出すものが変わるほどデリケートなものだそうです。

そんなコウジはすごく化粧品にとっても重要な成分になります。

 

コウジの働き

コウジ酸には、シミのもととなるメラニン色素をつくる細胞であるメラノサイトの中で、メラニンの生成を抑えるという働きがあります。

 
また、メラニンの生成を促す情報伝達物質がつくられるのを予防するという働きも持ち合わせています。
その他、抗酸化作用や消炎作用があるといわれています。
 
 
 
Beauty portrait of young Asian woman and white background and strobe lights.

美白効果コウジ酸には、メラニンの生成を抑えることでシミやそばかすの発生を防ぐ効果があります。シミは、皮膚の中のメラノサイトという細胞で、メラニン色素が過剰つくられることによって形成されます。

 

メラニンは、アミノ酸の一種であるチロシンに、チロシナーゼという酵素が働きかけることで、黒色の色素へと変化します。コウジ酸は、このチロシナーゼの活性化を防ぎ、メラニンの生成抑える働きがあるため、美白効果が期待されています。

 

糖化を防ぐ効果

糖化とは、体内のたんぱく質と糖が反応し、AGEs(エージーイー)といわれる物質を体内につくり出すことであり、近年では老化の原因のひとつであるといわれています。

 

この糖化が肌で起こると、シミやしわなどの老化現象が引き起こされてしまいます。

 

コウジ酸は、AGEsの産生を抑える働きがあり、糖化を防ぎ若々しい肌を保つ効果が期待できます。

このように秩父には味噌も有名なんです。

 

それも、化粧品原料としても可能性が高いものになります。
シルクにも似たポテンシャルがあります。これだけ多くの化粧品がある中でSK-2はずっと売れ続けています。

 

ベースの成分は一切変わっていないんです。それだけ1つの成分の力で全然違うということがわかります。

 

いつかはオール秩父の原料を使ったパーフェクトスキンケア商品を展開して見たいものです。
その土俵が少しづつ整ってきていると感じています。

 

 

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この記事を書いた人

堀口 智彦

埼玉県秩父市出身。大学在学中独学で洋服デザインを学ぶ。2007年に渡英しLCF卒業後帰国し自身のメンズブランドを設立。2015年にブランドを休止し、企業にてチーフデザイナーとして3年間従事。その後シルクと黒文字に出会い、現在は株式会社ISILKの代表取締役。

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