株式会社ISILK

繰糸体験レポート|自動繰糸機の仕組み・節の処理・生糸ができるまでの全工程をISILKが解説

この記事でわかること

  • 自動繰糸機の仕組みと「完全自動ではない」理由
  • 繭1個から取れる糸の太さ(デニール)と均一な生糸を作る工程
  • 「節(ふし)」が発生する理由と人の手による修正の必要性
  • スラブキャッチャー・あげ返し機・減圧処理など製糸の多段階工程
  • 秩父の繭からISILKの一元化プロジェクトへのつながり

 

初めて自動繰糸機の前に立ったとき、無機質に見えるはずの機械に、どこか人の気配を感じました。糸を引き、節を見逃さないように目を凝らす——それは効率よりも精度を保つための「手の仕事」でした。

 

繭から生糸が生まれるまでの工程は、想像以上に人の目と手が介在しています。この記事では、繰糸体験を通じて見えてきた製糸の現場と、国産シルクが抱える課題・可能性をお伝えします。

 

 

 

繰糸体験で知った“機械と手作業の境界”

シルクづくりの要となる「自動繰糸機」。

これは、複数の繭から糸を引き、1本の均一な生糸を作るための装置です。多くの工程が自動化されていますが、それでも「完全自動」ではありません。

 

たとえば、糸の途中で発生する“節”──これは繭の構造上どうしても避けられない不均一な部分。

自動繰糸機は節を感知すると自動停止しますが、その修正は人の手で行う必要があります。

また、繭の供給状況によっては糸の太さがムラになりやすく、その調整も職人の確認が欠かせません。

 

一見、テクノロジーの象徴とも思える機械ですが、やはり“人の目と手”が最終品質を支えているのです。

 

 

 

糸のクオリティは、目に見えないところで決まる

繭1個から取れるフィラメントの太さは、約3デニール。けれど製品として必要なのは21中や27中といった、もっと太く均一な糸。

 

そのため、7〜9個の繭を同時に使い、1本の糸として仕上げます。ここで糸の太さ・光沢・しなやかさを安定させるのが「減圧処理」と「柔軟剤の浸透」工程です。

 

さらに、仕上げ段階では「あげ返し」機を使って糸を乾燥・巻き取り、

スラブキャッチャー(節検知器)で再度ムラを除去。

 

 

このような多段階の工程を経て、ようやく「製品になるシルク糸」が完成します。

品質を左右するのは、見えない部分への徹底した配慮なのです。

 

 

シルクは“再発明”できる素材

「シルク製品は洗えない」「高い」「扱いづらい」こうしたイメージから、街で見かける機会が少なくなった日本産シルク。

しかし、シルクには吸湿性・保湿性・UVカット・抗菌性など、他の繊維にはない多くの魅力があります。特に、年齢を問わず支持されているのは「軽くて、温かくて、蒸れにくい」という着心地の良さ。

 

天然素材でありながら、まるで“着る美容液”のような機能を備えた素材。

それがシルクです。

 

つまり、再びシルクが評価される時代は「来ている」と、私たちは感じています。

 

 

 

糸から香りへ──秩父のめぐみを多角的に活かす

シルクの産地・秩父では、いま再び“めぐみ”を活かしたものづくりが進んでいます。私たちが展開するプロジェクト「ISILK」では、養蚕から製糸、製品化までを一気通貫で行う「シルクの一元化」に挑戦しています。



織物だけでなく、ニット、スキンケア、インナー、そして香りの世界へ──。

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たとえば、姉妹ブランドである「BLACKLETTERS」では、秩父に自生する黒文字(クロモジ)から精油を抽出し、香水やルームフレグランスなどを展開中です。

 

糸を紡ぐことも、香りを抽出することも、どちらも「目に見えない価値を丁寧に届ける」こと。

繭からはじまる可能性を、産業やジャンルの垣根を越えて広げています。

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クロモジ精油(3ml) ¥5,500(税込)
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未来をつくるのは、“手の記憶”かもしれない

日本のシルク産業は、かつて世界をリードしていました。

けれどその栄光は、今や過去のものとなりつつあります。

しかし、技術も情熱も、まだここに生きています。

そしてそれは、糸を引く一人ひとりの“手の記憶”として、未来にも伝わっていくと信じています。

繭から糸へ、糸から香りへ。

秩父から生まれる新しい価値を、これからも伝えていきたいと思います。

 

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秩父に来たら、ぜひ立ち寄ってください。

秩父祭の歴史を伝える「秩父祭り会館」にて
BLACKLETTERSの香水を販売しています。

秩父の森から生まれた香り、
ぜひ現地で体験してみてください。

秩父祭り会館

〒368-0041 埼玉県秩父市番場町2-8

0494-23-1110

10時00分~17時00分 休館日:毎週火曜日

ACCESS 

  • 電車をご利用の場合

    西武鉄道ご利用の場合 池袋より西武秩父線利用 西武秩父駅下車 徒歩15分
    秩父鉄道ご利用の場合 熊谷駅から秩父鉄道 秩父駅下車 徒歩3分

    お車をご利用の場合

    関越自動車道ご利用の場合 関越自動車道 花園I.C.下車 国道140号で秩父方面へ
    日高・飯能方面よりお越しの場合 国道16号経由、国道299号で秩父方面へ
    甲府・山梨方面よりお越しの場合 中央自動車道 勝沼I.C.より国道20号~国道411号~国道140号経由で秩父方面へ

この記事を書いた人

堀口 智彦

埼玉県秩父市出身。大学在学中独学で洋服デザインを学ぶ。2007年に渡英しLCF卒業後帰国し自身のメンズブランドを設立。2015年にブランドを休止し、企業にてチーフデザイナーとして3年間従事。その後シルクと黒文字に出会い、現在は株式会社ISILKの代表取締役。

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