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シルクはなぜ肌にいい?構造・他素材との違い・静電気の理由を解説|isilk

― 静電気の疑問まで、事実とデータで解説 ―

「シルクは肌にいい」とよく言われます。

しかし、なぜ肌にいいのかを構造から説明できる人は多くありません。

 

高級そう、なめらかそう、昔から使われている。

そうしたイメージの裏側には、蚕が生き延びるために選び続けてきた、非常に合理的な構造があります。

この記事では、

  • なぜシルクは肌にやさしいのか

  • 他素材と何が違うのか

  • 「静電気が起きにくいはずなのに、なぜ実際は起きるのか?」

 

といった疑問に対して、感覚論ではなく、構造とデータをもとに解説します。

 

 

シルクが肌にいいと言われる3つの理由

① 人の肌に近い「たんぱく質構造」

シルクは、蚕(かいこ)が繭をつくる際に分泌する天然のたんぱく質繊維です。

植物由来のコットンや、動物の毛であるウールとは、成り立ちが異なります。

 

シルクを構成するたんぱく質は、人の肌を構成するアミノ酸と似た組成を多く含むと言われています。

そのため、

  • 肌になじみやすい

  • 違和感や刺激になりにくい

  • 長時間触れてもストレスが少ない

 

といった特性が生まれます。

 

「肌に近い素材」と言われるのは、イメージではなく構造的な理由があるのです。

 

 

 

② 吸湿・放湿性が高く、肌環境を安定させやすい

シルクは、吸湿性と放湿性のバランスに優れた素材です。

 

汗をかけば吸い、乾燥すれば溜め込みすぎない。この性質によって、肌表面の環境が安定しやすくなります。夏は涼しく、冬は暖かいと言われるのも、後加工による機能ではなく、繊維構造そのものが持つ性質です。

 

 

③ 繊維が細く、摩擦刺激が少ない

シルクの繊維は非常に細く、表面がなめらかです。

そのため、

  • チクチクしにくい

  • 肌との摩擦が少ない

  • 静電気が起きにくい傾向がある

 

といった特徴があります。

 

肌に直接触れるインナーや寝具にシルクが使われてきたのは、「やさしいから」ではなく、刺激が生じにくい構造だからです。

 

 

シルクとは?天然素材の王様と呼ばれる理由|特徴・歴史・国産シルクの価値まで解説

 

他素材と比べると、なぜ差が出るのか

素材ごとに、肌への影響は異なります。

  • コットン(綿)

    吸湿性は高いが、乾きにくく摩擦が起きやすい場合もある。

  • ウール(羊毛)

    保温性は高いが、繊維が太く刺激を感じる人もいる。

  • 化学繊維(ポリエステル等)

    均一で扱いやすいが、蒸れやすく静電気が起きやすい。

 

シルクは、吸放湿性・繊維の細さ・たんぱく質構造

この3点が組み合わさることで、他素材とは異なる“肌との相性”を生み出しています。

 

シルクは静電気が起きにくいはずなのに、なぜ実際は起きるのか?

「シルクは静電気が起きにくい」と聞いたことがある一方で、実際に着ると静電気が気になるという声もあります。

 

これは矛盾ではありません。静電気は素材単体ではなく、環境と組み合わせで決まる現象だからです。

 

素材別 吸湿率(目安)

吸湿率(moisture regain)=空気中の水分をどれだけ含めるかを示す指標   → 高いほど静電気が起きにくい

 

素材 吸湿率
シルク 約11%
コットン 約7〜11%
ウール 約15%
ポリエステル 約0.4%
アクリル 約1〜2%

 

シルクは天然繊維の中でも吸湿性が高く、電気を溜め込みにくい=静電気が起きにくい素材です。

 

それでも静電気が起きる主な理由

① 一緒に着ている素材

ポリエステルやアクリルなど吸湿性の低い化学繊維は、

電気を溜め込みやすい性質があります。

シルクと組み合わせた場合でも、

静電気の原因は化学繊維側にあるケースがほとんどです。

② 重ね着による摩擦

衣類の層が増えると摩擦が増え、帯電しやすくなります。

③ 空気の乾燥

湿度が40%以下になると、どんな素材でも静電気は起きやすくなります。

 

 

 

コットンは静電気が起きにくい?

コットンも吸湿性が高く、静電気は起きにくい素材です。

ただし、繊維が太く表面が粗いため、条件によってはシルクより摩擦が起きる場合もあります。

静電気を減らす、素材の組み合わせの考え方

静電気を抑えるには、

  • 肌に近い層:シルク・コットン

  • 外側:できるだけ天然素材

  • 乾燥対策:湿度を保つ

といった組み合わせと環境が重要です。

シルクは「静電気をゼロにする素材」ではありませんが、正しく使うことで、静電気のストレスを減らせる素材です。

ISILKが考える、肌とシルクのこれから

シルクは、特別な日のための素材ではなく、本来は日常の中でこそ力を発揮する素材です。

isilkでは、シルクを高級品として遠ざけるのではなく、その構造的な価値を、未来の暮らしにつなげたいと考えています。肌に近いものだからこそ、素材の背景まで理解した上で選ぶ。それが、これからのシルクの在り方だと思っています。

 

 

まとめ

シルクが肌にいいのは、

  • 人の肌に近いたんぱく質構造

  • 吸湿・放湿性に優れた繊維構造

  • 摩擦刺激が少ないこと

 

という、構造的に選ばれてきた理由があるからです。そして、静電気についても、素材単体ではなく組み合わせと環境で理解することで、シルクの本当の価値が見えてきます。

 

シルクは、やさしさを演出した素材ではありません。最初から、そう在るべくして在る素材なのです。

 

 

この記事を書いた人

堀口 智彦

埼玉県秩父市出身。大学在学中独学で洋服デザインを学ぶ。2007年に渡英しLCF卒業後帰国し自身のメンズブランドを設立。2015年にブランドを休止し、企業にてチーフデザイナーとして3年間従事。その後シルクと黒文字に出会い、現在は株式会社ISILKの代表取締役。

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