シルクとは?肌にやさしい天然素材の魅力と、美容・健康・サステナブルな未来
はじめに|シルクが見直されている理由とは?
「シルクが肌にいいって本当?」「天然素材って何がいいの?」──そう感じたことはありませんか?
シルクは、かつて日本の暮らしや産業を支えた素材でありながら、現代ではあまり身近に感じられない存在になりつつあります。しかし近年、美容や健康、そして医療やサステナビリティの観点から再び注目が集まっています。
本記事では、シルクの基本的な特性や美容効果、日本の養蚕文化の今、そしてISILKが秩父で取り組むシルクの“地域再生”について、わかりやすく解説します。
シルクとは?天然繊維の女王、その特徴と機能
シルク(絹)は蚕の繭から得られる天然の動物性たんぱく質繊維。以下のような優れた特性を持っています:
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吸湿性・放湿性:汗を吸ってもべたつかず快適
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保温性:寒暖差に対応できる自然な断熱効果
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美しい光沢:プリズム構造による上品な輝き
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肌との親和性:人間の皮膚に近いアミノ酸構成
この特性により、衣料・寝具・スキンケア製品に最適な素材として活用されています。
シルクの美容・健康効果|注目される2つのたんぱく質
セリシンの働き
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水分を抱える性質で高い保湿効果
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天然の紫外線吸収機能があり、UVケアにも
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抗酸化作用があり、エイジングケアに期待
フィブロインの働き
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肌のターンオーバーを整え、再生力を促進
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医療分野で人工皮膚や縫合糸にも活用
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肌になじみやすく低刺激性
こうした成分が、枕カバーやシルクインナー、スキンケアに活かされており、「敏感肌にやさしい素材」として人気です。

なぜ日本のシルクは減ったのか?その背景と現状
日本はかつて世界トップクラスの養蚕大国。明治〜昭和初期には、輸出の主力産業として全国で養蚕が盛んに行われていました。
しかし、海外からの安価なシルク流入や、化学繊維の普及により、国内生産は激減。2020年代現在では、国内シルク生産量は世界の1%未満に。
これは単なる産業の衰退にとどまらず、地域文化・職人技・里山の暮らしなど、日本の精神性の一部が失われつつあることを意味します。
天皇家と続く養蚕の伝統
今なお皇居内では「紅葉山御養蚕所」にて、皇后陛下が養蚕を継承。小石丸という古来種の蚕を育て、そこで採れた絹は神前に供され、自然への感謝の儀式が行われています。
これは、絹=神聖なものとして敬う日本の精神文化の象徴ともいえる営みです。
医療・サステナブル素材としての未来
大学や研究機関では、シルクを再生医療や医療素材として活用する研究が進んでいます。例えば:
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人工皮膚、縫合糸、組織再生用マテリアル
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フィブロインを用いたドラッグデリバリーシステム
また、シルクは土に還る生分解性素材でもあり、環境負荷の低いサステナブル素材としても高く評価されています。
参考:メディカルマテリアルとしてのシルク(https://www.jstage.jst.go.jp/article/konchubiotec/86/1/86_1_003)
秩父からの挑戦|「シルク一元化」による地域再生
ISILKが取り組む秩父のプロジェクトでは、養蚕〜製糸〜織布〜商品化までを地域で一貫して行う「シルク一元化」を進行中です。
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生産から販売までの見える化
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製品購入が農家支援につながる仕組み
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草木染めや副産物活用による循環型経済
これは、単にシルク製品を販売するだけでなく、地域の自然や文化と共生する仕組みを未来へつなげる活動です。
BLACKLETTERS & SHELOOK|現代に息づくシルクと香りのある暮らし
ISILKでは、2つのブランドを通じて「本物のシルクの価値」をライフスタイルに提案しています。
BLACKLETTERS(ブラックレターズ)
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クロモジなど国産天然精油を使った香りのプロダクト
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お香・フレグランス・ルームスプレーなど展開
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森林資源を活かした“心を整える時間”を提案
SHELOOK(シールック)
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立ち上げ準備中のシルクスキンケア&インナー製品ブランド&寝具
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サステナブル・エシカル・高機能を兼ね備えた開発方針
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isilk施設内および公式メディアで今後情報を発信予定
まとめ|シルクを知ることは、日本の文化と未来を守ること
シルクはただの高級素材ではありません。そこには自然との調和、地域の営み、そして人の肌や命に寄り添う力があります。
失われつつある日本のシルク文化を、もう一度見つめ直すとき。私たちの選ぶ一着、一滴の香りが、未来につながる選択になり得ます。
isilkでは、秩父の恵みを活かしたシルクと香りのプロダクトを通じて、サステナブルで美しい暮らしを提案しています。まずは、あなたの五感で“本物”のシルクに触れてみませんか?