秩父発「旅立ちの日に」:卒業ソング誕生の地を訪ねて
「いま、別れのとき 飛び立とう未来信じて——」
卒業式の定番曲『旅立ちの日に』。この歌が実は埼玉県秩父市で生まれたことをご存知でしょうか?
この記事では、その感動の誕生秘話から、全国的に広まった経緯、そして“聖地”とも言える秩父ミューズパーク「旅立ちの丘」について、現地ならではの視点でご紹介します。
全国で愛される「旅立ちの日に」とは?
今では日本全国の卒業式で歌われる『旅立ちの日に』。その歌詞には、未来への希望、別れの寂しさ、そして新たな人生への一歩を踏み出す勇気が込められています。
特に印象的なのは、
いま、別れのとき 飛び立とう未来信じて このひろい このひろい大空に
というサビのフレーズ。人生のさまざまな「旅立ち」の瞬間に、多くの人の背中をそっと押してくれる歌です。
この曲の魅力は、そのシンプルながらも普遍的なメッセージにあります。
卒業だけでなく、新社会人になるときや転職、移住など、新たな環境に飛び込むときにも共感できる内容であり、年齢や世代を問わず多くの人に愛されています。
誕生の地:秩父市立影森中学校
1991年、秩父市立影森中学校で、当時校長だった小嶋登先生と、音楽教諭の坂本浩美先生(現・高橋浩美)が共同で生み出したこの歌。
坂本先生が卒業生のために「特別な記念になる歌を作りたい」と考え、退任を控えていた小嶋校長に作詞を依頼。最初は断られたものの、翌日には歌詞が完成し、それに感動した坂本先生が15分ほどで曲を完成させたと言われています。
当初は学校内だけで歌われていた『旅立ちの日に』ですが、地元メディアなどの報道をきっかけにじわじわと評判が広まり、やがて全国の学校へと広がっていきました。
全国に広がった理由とは?
最初は校内のみで歌われていたこの曲が、全国へと広まった理由は、音楽雑誌への掲載や編曲者・松井孝夫氏の活動によるもの。
教育現場での発表や合唱コンクールなどで使用されたこと、また近年ではYouTubeなどの動画共有サイトでも取り上げられたことも、普及の後押しとなりました。
多くのアーティストによるカバーやSNSでの共感の輪が、口コミでこの曲を“卒業の定番”へと押し上げました。
旅立ちの丘:現地で聴く「感動体験」
秩父ミューズパークにある「旅立ちの丘」には、歌碑とともにこの曲のメロディが自動で流れる仕掛けがあります。訪れる人は、美しい自然の中で、この曲の原点に立ち返ることができるのです。
特におすすめの時間帯は早朝や夕方。雲海や山々に囲まれた風景とともに聴く『旅立ちの日に』は、まさに心に響く体験となるでしょう。
この丘には「旅立ちの日に」をテーマにした撮影スポットも整備されており、カップルや卒業旅行の学生たちの間で“記念の場所”としても人気を集めています。
実は“絹”とも深く関わる?
秩父夜祭・高山祭・祇園祭と並ぶ「日本三大曳山祭り」とされる秩父夜祭も、実は“養蚕”と深く結びついた文化行事です。
卒業ソング『旅立ちの日に』も、地域の教育や文化的土壌があってこそ生まれた歌。絹のまち・秩父が持つ「育て、送り出す」精神は、どこかこの歌と共鳴しているのかもしれません。
地域の子どもたちを育て、未来へ送り出す——。秩父という地域が持つこの価値観は、香りや文化、そして音楽にも息づいています。
いま、別れのとき 飛び立とう未来信じて
弾む若い力信じて
このひろい このひろい大空に
まとめ:旅立ちの歌が生まれた“聖地”へ
『旅立ちの日に』は、秩父という自然と文化が息づくまちから生まれ、日本中の卒業式を包む歌となりました。
その舞台となった「旅立ちの丘」に立つことで、ただの音楽としてではなく、自分自身の記憶や感情とつながる「原点の風景」としてこの歌を感じられるはずです。
そして、この“旅立ちの地”秩父では、実はもう一つの“記憶に残る体験”が広がっています。それが、秩父の自然素材から作られた香りです。
私たちISILKは、この地域から生まれる自然の恵みを、香りや製品というかたちで未来へつなぐ取り組みをしています。今後オープン予定の複合施設では、クロモジ精油を使った香り体験やギフトを通して、五感で秩父を感じていただける場所を目指しています。
卒業、転機、旅立ち——そんな「人生の節目」にそっと寄り添う存在として、音楽だけでなく香りもまた、心の奥深くに残る記憶のトリガーになることを、私たちは信じています。
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