精油の等級とは?食品・アロマ・化粧品グレードの違いを徹底解説
「精油を買いたいけど、グレードって何?」「肌に使えるの?飲めるの?」──そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
実は精油には “等級(グレード)” という品質区分があり、その違いによって使用方法や安全性が大きく異なります。
この記事では、食品グレード・アロマグレード・化粧品グレードの違いをわかりやすく解説。安全に、そして目的に合った精油の選び方を知ることで、生活やビジネスに役立てる知識が身につきます。
精油の「等級」とは何か?
精油(エッセンシャルオイル)の「等級」とは、製造方法、純度、安全性、用途に基づいて分類される品質基準を指します。
ただし日本を含む多くの国では明確な国際規格がないため、等級はメーカー独自の基準に依存することが多いのが現状です。
つまり、「食品グレード」「アロマグレード」「化粧品グレード」という呼び名はあくまで“用途別の安全性や純度の目安”として認識する必要があります。
等級別の特徴と比較早見表
等級 | 主な用途 | 経口摂取 | 肌への使用 | 価格帯 | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|
食品グレード | 食品・サプリ・飲料 | ○ | ○ | 高め | 高純度・無添加・厳格検査済み |
化粧品グレード | 美容・マッサージ | × | ○ | 中~高 | 肌刺激テスト済・薬機法対象 |
アロマグレード | 芳香・空間演出 | × | △(希釈前提) | 手頃 | 香り重視・純度はやや劣る場合も |
食品グレードの精油とは?
食品グレード精油は、口にしても安全とされるレベルの純度・製造基準を満たした精油です。米国ではFDAのGRAS(Generally Recognized As Safe)リストへの登録が安全性の一指標とされています。
特徴
アメリカ基準(FDA)
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残留農薬・重金属・溶剤の検査クリア
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トレーサビリティが明確
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GRAS認証を目安に、安全な食品用途として流通
フランス・EU基準
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医療・薬局レベルの”メディカルアロマ”文化に根ざす
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アロマテラピストや医師による処方が前提
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医薬品やサプリ用途で、精油の品質やトレーサビリティが厳しく管理される
使用例
地域 | 使用例 |
アメリカ | 食品香料(ガム・飴・スナック)/サプリメントの風味付け/オーガニックコスメ |
フランス・EU | 精油入り医薬部外品(カプセルなど)/ハーブティー/薬局配合スキンケア |
アロマグレードの精油とは?
アロマグレード精油は、芳香を楽しむことに特化した精油で、ディフューザーやアロマストーンでの使用に向いています。肌への塗布や飲用には向きません。
特徴
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香りの再現性重視
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希釈や香料混合されている場合あり
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肌刺激やアレルゲンへの配慮は不十分なことも
使用例
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空間演出(ルームスプレー、車用芳香)
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リラックス用アロマ
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入浴剤やバスソルトとの併用
化粧品グレードの精油とは?
化粧品グレードは、皮膚への塗布を前提にした精油です。薬機法の下で「化粧品原料」として扱われ、スキンケアやマッサージに用いられます。
特徴
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アレルゲン・パッチテスト済みが多い
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キャリアオイルとの使用が前提
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成分表示が必要(INCI名など)
使用例
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美容オイル・クリームへの配合
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リラクゼーションマッサージ
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フェイシャルケア、頭皮ケア製品
精油グレードの選び方と注意点
選び方のポイントは以下のとおり:
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目的に合わせた選定が最重要
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飲用や料理に → 食品グレード
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肌に使いたい → 化粧品グレード(必ず希釈)
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香りを楽しみたい → アロマグレード
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誤った使い方は健康被害のリスクも
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食品グレード以外の飲用はNG
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アロマグレードの原液を肌に直接塗布しない
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信頼できる精油を選ぶコツ
精油の品質はラベルで見極められます。以下の情報があるものを選びましょう。
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学名(ラテン名)の記載
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抽出部位(花・葉・果皮など)と抽出法(蒸留・圧搾など)
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原産国・ロット番号
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第三者機関の検査(GC/MS分析)
✅ 注意:”セラピーグレード”などの表記は法律上の根拠がないマーケティング用語です
まとめ:精油の等級を知ることは“安全”への第一歩
精油は自然の恵みを享受できる素晴らしいアイテムですが、グレードの違いを知らずに使うとリスクも伴います。
「香りを楽しむだけ」「肌に使いたい」「料理に入れたい」──目的に合ったグレードを選び、信頼できるブランドから購入しましょう。
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