埼玉県初のクラフトジン蒸留所、武蔵野蒸留所に行ってきました。

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埼玉県初のクラフトジン蒸留所、武蔵野蒸留所に行ってきました

株式会社マツザキは、1887年(明治20年)に小江戸川越にて創業した老舗酒類販売店です。

 

川越にあり、新河岸駅からタクシーで15分程度行ったところにあります。敷地はかなり広く、川越市と狭山市が敷地内で区切られているとても不思議な場所でした。

 

そんな会社が新たな取り組みとして元々敷地内が荒地になっていたためどうにかしなくてはというところからこのいい土俵を使ってたくさんの植物や色々なものを育てることでオリジナルなクラフトジンが作れるのではというところから始まったそうです。

 

 

敷地内にあるジェニパーベリー畑

ジュニパーベリー自体は日本では今までは育てられてきませんでした。かなり標高が高く、岩肌に植えられているイメージが強くアルバニア産、マケドニア産、ブルガリア産などバルカン半島あたりが主流だそうです。

 

そんな日本では育てるのが難しいと言われているジェニパーベリーの苗を植えると、通常は2年前に枯れてしまうとダメになってしまうそうですが、2年以上過ぎてもジュニバーベリーがダメにならなかったためこれはいけると思ったそうです。

 

そこから色々な研究を経て「棘玉」というクラフトジンを発表し、かなりの反響を得たそうです。棘玉にはジェニパーベリーの他、柚子や山椒、自生したお茶の葉などが入っているそうです。

 

まさにSDGSですね。弊社も思い描いていた循環型社会をすでに着実に前に進めています。

 

 

風情のある建物

さて、早速武蔵野蒸留所の中を案内してもらいました。建物自体は130年前に建てられた竹炭を作って保管していた倉庫だったそうです。

 

その扉から入るとIWSCのゴールドを受賞した棘玉を見ることができました。また中に入ると奥には蒸留機と、手前にはイチローズモルトのウイスキーの樽が置いてあり、そのタルにジンを2週間熟成させることで、また違ったジンを作ることに成功したそうです。

 

ウイスキーとジンのいいところ取りな味に仕上がっていました。試飲もさせていただき、普通のジンよりもしっかりと本物の味を伝えたいという思いが伝わってきました。

 

どちらかというとロンドンジンに近い印象です。こんな素晴らしい場所が埼玉にあると思うとかなり刺激的な体験ができたと思っています。

 

写真を撮り忘れてしまっったので、イメージ写真でご了承ください。色々と蒸留所巡りがスタートしましたが、かなり色々な可能性が広がったように感じました。

 

それではジュニパーベリーについて触れていきたいと思います。

 

 

 

クラフトジンの中心といえばジェニパーベリー。

ジンについては、EU(ヨーロッパ連合)で規定が定められており、それを定義とするのが一般的です。下記がヨーロッパで定められている3つの規定になります。

 

  • ジュニパーベリーの香りを主とする
  • 瓶詰めアルコール度数は37.5%以上であること

 

上記2つが揃っていればあとは何をしてもいい。自由度が高いお酒になります。その中に3つに分けると記載があります。こちらは下記に説明しています。

 

ジンには三つのカテゴリーに分かれています。

それが、①「ジン Gin」 ②「ディスティルドジン Distilled gin 」 ③「ロンドンジンLondon gin 」に分けられています。

下のカテゴリーに行くほど、徐々にその条件が厳しくなっています。

 

「ジン Gin」

  1. 蒸留による抽出が必要なく、浸漬のみでもかまわない  
  2. 天然香料もしくは人工香料なども使用可
  3. コンパウンドジン Compound gin ともいわれる

 

「ディスティルドジン Distilled gin」

  1. アルコール度数96%以上の農作物由来エタノールを使用し、ジュニパーベリーやその他のボタニカルを伝統的なジン用蒸留器にて再蒸留したもの
  2. 天然香料もしくは人工香料にて香味を付加したスピリッツを別途添加してもよい

 

「ロンドンジン London gin 」

  1. 農作物由来の高品質エタノールを使用し、伝統的な蒸留器にて天然のボタニカルのみを使用して再蒸留する。
  2. 留液のアルコール度数は70%以上
  3. ボトリングの際、少量の糖分の添加は可能だが、着色料は添加不可
  4. 「ロンドン」と謳っているが、産地の規定ではない

 

ジュニパーベリーの効果効能

ジュニパーベリーは、ジンの主要な原材料として知られていますが、古くから薬用としても使用されてきました。以下に、ジュニパーベリーの効果と効能についていくつか紹介します。

 

利尿効果

ジュニパーベリーには、利尿作用があり、体内の余分な水分を排出するのに役立ちます。これにより、むくみや高血圧などの問題を改善することができます。

 

消化促進作用

ジュニパーベリーには、胃や腸の消化を促進する作用があります。このため、消化不良や胃腸の不調を改善するのに役立ちます。

 

抗炎症作用

ジュニパーベリーには、抗炎症作用があります。これにより、関節炎やリウマチなどの炎症性疾患の症状を緩和することができます。

 

抗菌作用

ジュニパーベリーには、抗菌作用があります。このため、口内の細菌や菌を減少させ、口臭や歯周病の改善に役立ちます。

 

鎮静作用

ジュニパーベリーには、鎮静作用があります。このため、不安やストレス、神経過敏症などの精神的な不調を改善するのに役立ちます。

 

 

これらの効果や効能を考慮して、ジュニパーベリーは、健康食品やサプリメント、薬品など、様々な形で利用されています。ただし、ジュニパーベリーは、高用量で摂取すると副作用を引き起こす場合があるため、摂取量には注意が必要です。

 

下記は養命酒のサイトからジュニパーベリーの効果効能が確認できます。養命酒も黒文字が入っているため、養命酒もジンを販売しています。

 

https://www.yomeishu.co.jp/health/3700/

 

 

 

クラフトジンはやはり作る方の個性がすごく味に出ると感じました。
こだわればこだわるほど可能性がたくさん出てきますね。

 

クラフトジンにはキーボタニカルというキーになるボタニカルをベースにしているところが多いです。例えば黒文字もその1つに数えられます。

 

弊社が扱う精油がニオイコブシだったり、キハダだったりしますが、こちらは医薬品として定められているため食品で使用することはできないそうです。

 

使う部位によっていい、悪いが分かれるすごく曖昧でいてきちんとした決まりが日本にはあります。

 

 

 

この記事を書いた人

堀口 智彦

埼玉県秩父市出身。大学在学中独学で洋服デザインを学ぶ。2007年に渡英しLCF卒業後帰国し自身のメンズブランドを設立。2015年にブランドを休止し、企業にてチーフデザイナーとして3年間従事。その後シルクと黒文字に出会い、現在は株式会社ISILKの代表取締役。

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