秩父の蝋梅が見頃を迎える穴場スポット

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秩父地方は、東京からもアクセスしやすく、豊かな自然と歴史を感じられる場所として知られています。

 

特に冬の終わりから春の始まりにかけて、蝋梅(ろうばい)の花が見頃を迎えると、その香り高い花々は訪れる人々の心を和ませてくれます。この記事では、秩父で蝋梅を楽しむためのポイントと、見頃の時期についてご紹介します。

 

 

蝋梅とは?

蝋梅(ロウバイ)とは、その独特な香りと美しい黄色い花で知られる落葉低木です。

原産国は中国で、早春、特に12月から2月にかけて花を咲かせます。蝋梅の花は、花弁と萼の区別がなく、花被片には蝋を塗ったような光沢と透明感があります。その香りは梅とは異なり、甘く優しい香りを放ちます。

 

蝋梅は「雪中四友」の一つとしても知られ、雪の中で咲く四つの花の一つです。この伝統は中国から伝わり、蝋梅は香りが良く、他の花木よりも早く花をつけるため、生け花や茶花、庭木として利用されてきました。

 

また、蝋梅からは皮膚病薬軟膏に使用される蝋梅油が抽出され、殺菌・抗炎症作用や皮膚の再生作用などの薬効があると言われています 。

 

その花言葉には、「ゆかしさ」「慈しみ」「先導」「先見」などがあり、その美しさと香り高さから多くの人々に愛されています。しかし、注意が必要なのは、蝋梅の一部には有毒物質も含まれているため、自作の利用は避け、専門家の指導のもとで使用することが推奨されます 。

 

秩父における蝋梅の見頃時期

秩父地方では、通常1月下旬から2月中旬にかけてが蝋梅の見頃時期とされています。気候の変動により多少前後することもありますが、この時期に訪れれば、美しい蝋梅の花を楽しむことができるでしょう。

 

ではなぜ秩父で蝋梅が咲くのでしょうか?

その理由については秩父地方は、秩父の気温が関係するそうです。秩父は冬でも極端に低温になることが少なく、適度な冷涼さが保たれるため、蝋梅が健康に成長し、美しい花を咲かせるのに適してるそうです。

 

蝋梅は日当たりが良い場所を好みます。秩父地方は山間部に位置し、日照を遮る高い建物が少ないため、蝋梅が必要とする十分な光を受けられるため、花見スポットとしても人気の場所になっています。

 

 

秩父でおすすめの蝋梅スポット

宝登山神社

宝登山ロウバイ園は秩父地方の蝋梅観賞の名所として注目されています。この園は標高497メートルの宝登山山頂に位置し、約15,000平方メートルの敷地内に3,000本の蝋梅が咲き乱れることで知られています。

 

秩父盆地や武甲山、両神山などの秩父の山々の眺望を楽しみながら、一足早い春の訪れを感じることができます。

 

宝登山神社には蝋梅の木が境内にも植えられており、参拝とともに花見を楽しむことができます。

 

長瀞ロウバイまつり

長瀞ロウバイまつりについては、毎年1月中旬から2月下旬にかけて開催されています。この期間、宝登山ロウバイ園ではロウバイが開花し始め、訪れる人々に春の訪れを告げます。

 

 

長瀞ロウバイまつりでは、屋台や縁日、お神輿、踊り(盆踊り)などが楽しめるため、蝋梅観賞とともに地元の文化も体験できます 。

 

宝登山ロウバイ園

 

<アクセス>

アクセスについては、ロウバイ園まで徒歩やロープウェイを利用する方法があります。ロープウェイを利用する場合、大人は片道490円、子供は250円で利用可能です。また、ロープウェイ山麓駅下には320台を収容可能な大型駐車場があり、普通車は500円で駐車できます 。

 

google mapで見る

 

蝋梅と梅の主な違い

科属の違い

蝋梅はクスノキ目ロウバイ科ロウバイ属に属します。梅はバラ科サクラ属に属します。

 

花の特徴

蝋梅は12月から2月にかけて咲き、蝋を塗ったような質感と透明感のある美しい花弁が特徴です。花の中心部は暗い赤紫色で、周囲は黄色いことが多いです 。

梅は春に咲き、一般にピンク色から白色の花を持ちます。梅特有の甘い香りが特徴です。

 

香り

蝋梅は独特の甘く優しい香りがします。梅は甘く爽やかな香りがします。

 

用途

蝋梅は主に観賞用として利用され、その美しい花と香りが楽しまれます。中国では蝋梅油が皮膚病薬軟膏などに使用されるなど、薬用にも使われています。

 

梅は食用(梅干し、梅酒など)や観賞用に広く利用されます。また、梅の木からは梅肉エキスなど健康食品の原料としても利用されています。

 

開花時期

蝋梅は主に冬の終わりから早春にかけて咲きます。梅は一般的に春(2月下旬から4月)に咲きます。

 

 

蝋梅の香りを楽しむ

蝋梅から精油や香りを抽出することは理論上可能ですが、実際にはいくつかの制約があります。蝋梅の花からは、その独特の甘く優しい香りの成分を抽出して、香料や伝統医薬品の成分として利用することができます。

 

しかし、蝋梅の花から精油を直接抽出して市販されている例は少ないとのことです。その理由としては蝋梅の花から抽出できる精油の量は非常に少なく、大量生産が難しいためです。

 

 

精油を得るためには大量の花が必要となりますが、蝋梅は開花期が限られており、一株から得られる花の量も限定的とのことです。

 

 

蝋梅から抽出される成分は、伝統医薬品や特定の化粧品の成分として利用されることがあります。例えば、蝋梅花(蕾を乾燥させたもの)は、中医学で使用される生薬の一つとして記載されており、その抗炎症作用や皮膚の再生作用などの効果が期待されています。

 

まとめ

秩父で蝋梅の見頃を迎えるこの時期は、自然の美しさと香り高い花々を楽しむ絶好の機会です。冬の終わりを告げる蝋梅の美しさに触れてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

この記事を書いた人

堀口 智彦

埼玉県秩父市出身。大学在学中独学で洋服デザインを学ぶ。2007年に渡英しLCF卒業後帰国し自身のメンズブランドを設立。2015年にブランドを休止し、企業にてチーフデザイナーとして3年間従事。その後シルクと黒文字に出会い、現在は株式会社ISILKの代表取締役。

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