株式会社ISILK

精油を選ぶ前に知っておきたいこと——国産和精油を作る側から見た、本物の見極め方

 

「この精油、本物ですか?」

POPUPイベントでお客様からよく聞かれる質問です。精油は市場に無数の商品が溢れており、同じ「ラベンダー精油5ml」でも500円のものから5,000円のものまで存在します。何を基準に選べばいいか、わからなくなるのは当然です。

 

私たちBLACKLETTERSは、秩父産クロモジをはじめとする国産植物を蒸留して精油を作っています。この記事では、作る側の視点から、精油を買うときに本当に見るべきポイントをお伝えします。

 

まず前提として——精油は「作るのが大変」なものです

精油がなぜ高いのか。それを理解するには、製造工程を知る必要があります。

クロモジを例にすると、精油1mlを得るために必要な植物の量は数キロにのぼります。植物を収穫し、蒸留釜に詰め、水蒸気を通して香り成分を分離し、冷却して液体として取り出す——この工程に時間も手間も燃料もかかります。

 

だから良質な精油は必然的に高くなります。 逆に言えば、異常に安い精油には必ず理由があります。

 

アロマヨガ、アロマを焚きながらヨガを楽しむ 
 

本物の精油を見極める4つのポイント

① 価格——「安すぎる」は危険信号

精油の適正価格は植物の種類・産地・希少性によって大きく異なります。一般的な目安として、よく流通するラベンダーでも5mlで1,000円前後が最低ラインです。

 

100円ショップやそれに近い価格帯の商品は、精油(エッセンシャルオイル)ではなく合成香料を使った「アロマオイル」である可能性が高いです。香りを楽しむだけなら問題ありませんが、肌への使用・セラピー目的での使用には適しません。

 

国産和精油はさらに希少性が高く、クロモジ・ニオイコブシなどは5mlで2,000〜4,000円台が相場です。安価な「クロモジ精油」を見かけた場合は産地と抽出方法を必ず確認してください。

 

② ラベルの表示内容——4項目が揃っているか

本物の精油には必ず以下の情報が記載されています。私たちBLACKLETTERSの商品を例にすると:

ヒノキ精油の場合

表示項目 内容
学名 Chamaecyparis Obtusa
抽出部位 木部
抽出方法 水蒸気蒸留法
原産地 日本

 

この4項目が揃っていない商品は、成分の透明性が担保されていないと考えてください。特に「原産地」の表示がないものは要注意です。「国産」と書いてあっても、原料が海外産で国内充填しているだけのケースもあります。

 

③ 瓶の素材と色——遮光性が品質を守る

精油は紫外線によって酸化・劣化します。そのため必ず遮光瓶(光を通さないガラス瓶)に入っている必要があります。

 

瓶の色 遮光性 備考
茶(アンバー) 最も高い(450nmまで遮光) 精油保存に最適
中程度(360nmまで遮光) やや紫外線が通る
やや低い(300nmまで遮光) デザイン性重視の場合が多い
透明 ほぼなし 精油保存には不適切

プラスチック容器に入った精油も要注意。精油の成分がプラスチックを溶かす可能性があり、品質・安全性の両面で問題があります。

 

④ 香りの「重さ」と「変化」——本物には奥行きがある

これは数値では測れませんが、作り手として強く感じることです。

 

本物の精油は、嗅いだ直後の香りと、数分後の香りが変化します。トップノート(最初の揮発成分)が飛んだあとに、ミドル〜ベースの香りが出てくる。この「変化する奥行き」が天然精油の特徴です。

 

合成香料は揮発速度が均一なため、時間が経っても香りが変わりにくい。「ずっと同じ香りがする」精油は、合成香料が混ざっている可能性があります。

 

ラベンダーの精油、ラベンダー畑
 

国産和精油を選ぶときの追加チェックポイント

国産精油は特に「産地の明確さ」が重要です。同じクロモジでも、どの山・どの地域で採れたものかによって香りの成分が変わります。

 

私たちが秩父産クロモジにこだわる理由もここにあります。秩父の気候・土壌・標高が育んだクロモジは、他の産地とは異なる香りの輪郭を持っています。産地が明記されていない「クロモジ精油」は、複数産地ブレンドや海外産の可能性もあります。

 

確認すべき追加項目:

  • 採取地域(県・地域名まで)
  • 採取時期(季節によって成分が変わる)
  • 栽培方法(野生・有機栽培・慣行栽培)

 

精油の保管と使用期限

良い精油を買っても、保管方法が悪ければ劣化します。

 

  • 直射日光を避けた冷暗所に保管
  • 開封後は早めに使い切る(柑橘系は1年、樹木系は2〜3年が目安)
  • キャップをしっかり閉める(揮発・酸化防止)
  • 冷蔵庫保管も可(ただし結露に注意)

 

精油の瓶は基本茶色

 

 

BLACKLETTERSの精油——作り手として伝えたいこと

BLACKLETTERSの精油は、上記の基準をすべて満たした上で、産地・抽出方法・使用植物部位を完全に開示しています。

 

特に国産和精油のラインナップは、クロモジ・ヒノキ・ヒバ・ユズ・ハッカ・レモンなど、すべて国内産地を特定した植物から水蒸気蒸留で抽出。合成香料・希釈剤は一切使用していません。

 

作る側が「自分たちで使いたい」と思える品質を基準にしています。

 

商品 原産地 抽出部位 特徴
クロモジ精油 秩父(埼玉) 枝葉 ウッディ・清涼・和の香木
ヒノキ精油 秩父(埼玉) 木部 落ち着き・抗菌・森林浴感
ヒバ精油 青森 木部 ヒノキチオール豊富・防虫・清潔感
ユズ精油 高知 果皮(蒸留) 光毒性なし・柑橘・日本の香り
ハッカ精油 北海道 清涼・メントール・和種ミント
レモン精油 高知 果皮(蒸留) フレッシュ・集中・光毒性なし

👉BLACKLETTERSの精油一覧を見る

 

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秩父に来たら、ぜひ立ち寄ってください。

秩父祭の歴史を伝える「秩父祭り会館」にて
BLACKLETTERSの香水を販売しています。

秩父の森から生まれた香り、
ぜひ現地で体験してみてください。

秩父祭り会館

〒368-0041 埼玉県秩父市番場町2-8

0494-23-1110

10時00分~17時00分 休館日:毎週火曜日

ACCESS 

  • 電車をご利用の場合

    西武鉄道ご利用の場合 池袋より西武秩父線利用 西武秩父駅下車 徒歩15分
    秩父鉄道ご利用の場合 熊谷駅から秩父鉄道 秩父駅下車 徒歩3分

    お車をご利用の場合

    関越自動車道ご利用の場合 関越自動車道 花園I.C.下車 国道140号で秩父方面へ
    日高・飯能方面よりお越しの場合 国道16号経由、国道299号で秩父方面へ
    甲府・山梨方面よりお越しの場合 中央自動車道 勝沼I.C.より国道20号~国道411号~国道140号経由で秩父方面へ

この記事を書いた人

堀口 智彦

埼玉県秩父市出身。大学在学中独学で洋服デザインを学ぶ。2007年に渡英しLCF卒業後帰国し自身のメンズブランドを設立。2015年にブランドを休止し、企業にてチーフデザイナーとして3年間従事。その後シルクと黒文字に出会い、現在は株式会社ISILKの代表取締役。

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