これから取れなくなる?!天然香料の未来と香水のあり方

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近年、香水やアロマ、フレグランス製品に欠かせない「天然香料」の入手が難しくなってきていることをご存じでしょうか?

 

地球規模の森林破壊、気候変動、そして乱獲により、香水原料として知られる木々や植物が「絶滅危惧種」としてリストアップされるようになっています。

 

本記事では、そうした背景とともに、希少な香料が今後どうなるのか、そして私たちがどう付き合っていくべきかを考えます。

 

 

天然香料が減少している理由とは?

世界中で愛されてきた天然香料。その多くは、アジアや南米、アフリカなど、熱帯・亜熱帯地域の森林に自生しています。しかし、これらの香料植物が年々採取困難になっているのです。

 

主な理由は以下の通り:

  • 過剰伐採・乱獲:高級香料として需要が集中した結果、自然下での資源が激減

  • 生育に長い時間がかかる:例えばサンダルウッドは精油抽出までに20〜30年必要

  • 気候変動の影響:森林火災や高温乾燥などにより、生育環境が激変

  • 国際規制の強化:CITES(ワシントン条約)により、輸出入が厳しく管理されるように

 

これらの背景により、天然香料の価格は高騰し、今後さらに入手困難になると予測されています。

 

今後取れなくなる可能性がある香料植物

サンダルウッド(白檀)

インド・マイソール産のサンダルウッドは、香り高く高級品として知られています。しかし過去の乱伐により現在はインド政府が厳しく管理。伐採後の植樹が義務化され、違法伐採は重罪です。

 

代替として、現在はオーストラリア産が主流となっていますが、こちらも森林火災の影響で生産が不安定に。

 

アガーウッド(沈香)

沈香はジンチョウゲ科の木から特定条件で生成される香木で、最高級品は「伽羅」とも呼ばれます。現在はCITESにより輸出入が厳格に規制され、希少性がさらに高まっています。

 

ローズウッド

精油や家具、楽器に使用されてきたローズウッドも絶滅危惧種に指定されています。特にブラジル産は規制が強く、輸出には許可が必要。20年以上の成長期間が必要なため、代替供給も追いついていない状況です。

 
 
 
 

持続可能な香料の未来へ

これからの時代、香水業界もサステナブルな素材調達や代替香料の研究が不可欠です。

 

  • 植樹による森林再生

  • 工合成香料(バイオ合成)による代替技術の活用

  • 地産地消型のローカル原料開発

 

このような取り組みを通して、自然と共存しながら香り文化を継承することが求められています。

 

 

秩父という森とともに生きる土地

私たちISILKは、埼玉県・秩父の自然と共に香りをつくることをコンセプトに掲げています。

 

特に注目しているのが「クロモジ(黒文字)」というクスノキ科の植物。秩父で採れるクロモジは、リモネンを多く含むため、柑橘系の香りが非常に強く、精油としても魅力があります。

 

そのクロモジをベースにした香水ブランド「BLACKLETTERS(ブラックレターズ)」は、自然と人がつながる香りの在り方を提案します。

 

BLACKLETTERSの商品一覧を見る

 

香りと自然、その関係を見直すきっかけに

これまで当たり前のように使っていた香りが、実は自然からの「借り物」だということに気づくと、その大切さも違って見えてきます。

 

天然香料の未来が不安視される今だからこそ、持続可能な選択を私たち一人ひとりが意識することが、森と香りの未来を守る第一歩となるのではないでしょうか?

 

BLACKLETTERSは、そんな思いを香りに込めて、秩父から未来へ香りを届けていきます。

 

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この記事を書いた人

堀口 智彦

埼玉県秩父市出身。大学在学中独学で洋服デザインを学ぶ。2007年に渡英しLCF卒業後帰国し自身のメンズブランドを設立。2015年にブランドを休止し、企業にてチーフデザイナーとして3年間従事。その後シルクと黒文字に出会い、現在は株式会社ISILKの代表取締役。

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