お参りでも使う線香の役割とは?
線香の役割
香りに携わるようになり、エッセンシャルオイルから、フレーバーまで色々な香りについて体験したりしてきました。
サスティナブルやコロナ禍での香りに対する興味など、天然香料の素晴らしさに触れることもあり、弊社でも和精油を扱っています。
その中で香水と対になる香りが香木と言われる神聖な香りを奏でる木の香り。白檀や沈香と言われる木から香る香り。その中でも火を灯さないと香りが感じられないボトムノートと言われるピラミットで言う一番したの部分の香りが線香に使われている原料となります。
線香はいつも私たちの身近にあり、いい香りというよりかはちょっとクセのあるなんともいえない香りでおばあちゃん家の匂いに似ていると記憶に焼きついています。
線香を使う目的
では線香の目的とはどう言うものなのでしょうか?
日本人はあまり宗教に関しても無宗教の方が多いため、仏教と言われても今の若い人たちは?と思われる方もいると思います。キリスト教やイスラム教のように熱心な信者はあまり日本にはおらず、仏教もなじみはありますが、日本人が神頼みをするのは年末年始か、厄払いや合格祈願などかその1つになるのかもしれません。
線香の上げ方は宗教によっても変わってくるようです。
仏壇やお墓の前に線香に火をつけ、手を合わせることを線香をあげるといいます。
死者は香りを食べる
仏教では死者は香りを食べると考えられており、これを香食(こうじき)といいます。仏教経典には良い行いをした方はいい香りが食べられるそうです。
宗教や地域によっては、亡くなった日から49日まで絶えず線香をあげる風習が残っていることもあります。
線香の香りは心や体を清める力があると言われています。
故人やご先祖様に挨拶をする前には線香の香りで身を清めてからお参りをするようにしましょう。
さて、お香は身を清めるためと故人の方がに香りを食べてもらうための線香だということがわかりました。
今ではラベンダーや色々な香りの線香が売られています。
その中には天然香料のものもあります。
香水に携わることになり、なるべく天然で持続可能な生産をしつつ、万人に気に入っていただけるような新しい形のお香が作れたら面白いと考えています。
もともと歴史上は上記でお伝えしたような目的と同様に死体の腐敗を防ぐためや、お供えをする際の動物の生臭い肉の匂いを消したりと諸説はありますが、昔から色々なところでフランキンセンスやミルラなども木から取れる樹液として使われてきました。黒文字もその香木の1つになります。
黒文字の線香。作ってみたいと思う今日この頃です。
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