杉(スギ)と檜(ヒノキ)の見分け方と香りとの関係を解説
日本の森林の7割はスギと檜(ヒノキ)
スギの特徴
ヒノキ科スギ属
学名: Cryptomeria japonica
花期: 2~4月
果実期 :10~12月
ヒノキ科スギ亜科スギ属の常緑針葉樹です。
スギは日本一の木と言われるくらい高く、長寿の木と言われています。樹齢2000年から3000年の木が日本各地に存在します。
地域により表杉や裏杉と言われます。
太平洋側に生育しているスギを「表杉(オモテスギ)」日本海側で生育しているスギを「裏杉(ウラスギ)」と呼びます。(裏杉は、耐雪性の形態的特徴がある。 太枝が下向きでしかも針葉が枝に鋭角につく。)
また、産地によって名前が分けられる事があります。
学名に隠された秘密
学名にもジャポニカ(日本の)という意味のラテン語表記になっています。
クリプトメリアは隠れた財産という意味です。縄文時代からスギの木は人々の生活に欠かせない木だったことが言葉からも推測できます。
縄文時代後期から弥生時代(4000年~2000年前)は「スギの時代」といわれるほど急激に分布を広げていたようです。
遺跡を調査すると埋没林や木材片としてスギが発見され、縄文時代早期より使われてきたことが知られています。
スギは樹木が光合成し、温室効果ガスの吸収して空気を浄化する機能が顕著に高いことが研究でわかっています。
杉の名前由来
スギの名の由来は、真っ直ぐ上に伸びる木だから「直木(すくき)」から来ているという説が有力です。
傍らにはびこらず、上へ進み登る木として「進木(ススギ)」が語源としており、「直木(スグキ)」は誤りであると言われています。
スギの花言葉は雄大
檜の特徴
ヒノキ科ヒノキ属
学名: Chamaecyparis obtusa
花期: 3~5月
果実期:10~11月
スギや楠木は船に、ヒノキは宮殿に、薪は棺桶に使いなさいと言われるくらいヒノキは昔から寺院などの建築用材として最適で最高と言われてきました。
木目の美しさや香りの良さに加え、耐久性や保存性の高さから、針葉樹の中で最も優れた材であるとも言われています。法隆寺の金堂や五重塔などにも使われています。
ヒノキの香り
ヒノキの香りは家を建てた時の新築の香り。日本の建築物に一番使われている木であり、特有の芳香を兼ね備えています。
ヒノキの香りはヒノキ風呂やヒノキの香り成分はアルファピネンやボルネオールという物質が含まれていると言われ、気分を落ち着かせたり、抗菌効果が備わっています。
ヒノキの名前の由来
神事などでこの木をこすって火をおこしたことに由来して「火の木」。
神宮の建築材に使われることから「霊(ひ)の木」、尊く最高のものを表し太陽を意味する「日」という字を使った「日の木」を由来とする諸説があります。
ヒノキの花言葉は不滅、不死
スギの精油
英語では「Japanese Cedar」と訳しますが、一般に Cedar,Cedar wood と呼ばれるヒマラヤスギの 仲間とは別種。杉精油は杉の葉から作られたもので、サビネン、リモネンなどの成分を含 み心身のリフレッシュに役立ちます。
日本酒の樽には杉が用いられますが、香りづけとしての役割の 他、防腐効果なども特徴です。
心への働き:気分を浄化する。イライラを鎮める。
身体への働き:安眠を促す。血圧降下、呼吸をゆっくりにさせます。
芳香浴で用いれば、気分をしずめ、安眠を促すことができます。
香りの特徴:クリアで爽やかな香り
作用:抗菌、防虫、鎮静、催眠
皮膚の炎症を起こしやすい人(敏感肌の人)は、マッサージや入浴などは特に気を付ける。
抽出部位 葉、枝、木
抽出方法 水蒸気蒸留法
ノート ミドル〜ラストノート
檜の精油
日本人にはおなじみのさわやかな木の香りが気分を安定させリラックスさせてくれるヒノキの精油。
抗菌・消臭・防虫効果に優れています。ひのきは日本と台湾のみに分布しヨーロッパなどでは「ジャパニーズ・サイプレス」と紹介されることもあります。
心への働き:情緒を安定させリラックスさせる。心の迷いを鎮め判断力をアップさせる。安眠。イビキを抑える。リフレッシュ。忙しい日々を送っている人におすすめ。
身体への働き:殺菌性が高く虫よけにも効果がある。ダニを防ぐのでアレルギー性鼻炎の方にもおすすめ。
肌への働き:老化した肌を活性化させる。
強力な殺菌・抗菌・抗炎・皮膚浸透作用などがあり塩に混ぜてバスソルトとしてお風呂で使用するのがおすすめ。
香り:さわやかな森林の香り。
皮膚への刺激が強いので使用量に注意する。妊娠中は使用を控える。
抽出部位 葉、枝、木
抽出方法 水蒸気蒸留法
ノート ラストノート
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