ポピーシードオイルとは?天然オイルが秘める美容と地域活性の可能性

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ポピーシードオイル――日本ではまだあまり知られていないこのオイルが、いま注目されています。実は、秩父の観光名所「天空のポピー」とも密接な関係があることをご存じでしょうか?

 

本記事では、ポピーシードオイルの成分や特徴、注目される理由、そして秩父の地域資源としての可能性について解説していきます。

 

アイスランドポピー ポピーシード オイル

 

ポピーシードオイルの成分と効果

ポピーシードオイルは、ケシ(ポピー)の種子から搾油される植物オイルです。特に以下のような美容・健康成分が豊富に含まれています。

 

  • リノール酸(約60%):肌のバリア機能を整え、乾燥から守る

  • ビタミンE:抗酸化作用があり、老化防止や肌の新陳代謝を促進

  • フィトステロール:保湿・肌荒れ防止効果が期待される

 

また、ある研究ではポピーシードオイルに抗腫瘍作用や妊活サポート、不眠緩和などの機能があると指摘されています。

 

ただし、日本ではまだ医療用途での承認はされておらず、主に化粧品や食用油としての応用が期待されています。

 

 

ケシの実=麻薬ではない?混同されやすい誤解

「ケシの実」と聞くと、麻薬を連想する人もいるかもしれません。しかし、実際には麻薬成分(アルカロイドやモルヒネ類)を含まない品種のケシも存在し、日本で栽培が許可されている種類もあります。

 

例えば、

  • 植えてはいけないケシ:ケシ(Papaver somniferum)、アツミゲシ、ハマオニゲシ

  • 植えても良いケシ:ヒナゲシ、アイスランドポピー、オニゲシなど

 

天空のポピーで使われているのは「ヒナゲシ」であり、問題のない安全な品種です。

 

 

 

天空のポピーと地域資源としての可能性

秩父地域では毎年5月中旬、「天空のポピー」と呼ばれる広大なポピー畑が観光客を魅了します。標高約500mの高原に広がる赤とピンクの絨毯は、まさに絶景。

 

この観光資源を「見るだけ」で終わらせず、「使う」「感じる」「持ち帰る」体験へとつなげたい――そんな想いから、弊社ISILKはポピーの種子を活用したオイル開発に着手しました。

 

現在、ポピーシードオイルはオーストラリアなどで一部生産されていますが、日本国内では非常に希少。

 

化粧品や食品に応用できる技術開発を行い、秩父で採れたポピーの恵みを新たな商品価値に変えることができれば、農業×観光×製品開発の持続可能な地域モデルが生まれると考えています。

 

 

 

なぜポピーシードオイルに注目したのか

ISILKはこれまでに、秩父産クロモジや酒粕、キハダ、そしてシルクなど地域資源を活かしたプロダクト開発を手がけてきました。その中で見えてきた課題が「一過性の観光ではなく、継続可能な体験と購買の仕組みをつくること」。

 

ポピーシードオイルは、「見る観光」から「使って感じる観光」への架け橋になりうる素材です。

 

加えて、ポピーは本来1年草のため、通常は開花後に刈り取られてしまいます。しかし、タネを採取するタイミングや方法を最適化すれば、搾油用の生産モデルも実現可能だと考えています。

 

天空のポピー 秩父

 

現在の取り組みと今後の展望

現在、弊社では試験的にポピーシードオイルの抽出と化粧品化を進めています。まだ量産体制は整っていないものの、見て終わりではなく“残る体験”として形にする第一歩を踏み出した段階です。

 

将来的には、ポピーシードオイルを活用したスキンケア製品や香りアイテムの開発を構想中です。たとえば、クロモジとのブレンドによるフレグランス製品などは、秩父の「香りの恵み」を一つにまとめるユニークなアプローチになります。

 

まとめ

ポピーシードオイルは、美容成分が豊富なだけでなく、地域資源としても注目すべき存在です。秩父の風景から生まれた恵みを製品として届けることで、観光と地域経済の新たな循環を生み出したいと考えています。

 

ISILKでは、同じく秩父の自然から誕生したフレグランスブランド「BLACKLETTERS」でも、クロモジをはじめとした天然精油にこだわった商品を展開中です。今後はポピーとの融合によるプロダクト開発も視野に入れています。

 

BLACKLETTERS フレグランス一覧はこちら

 

【秩父の自然と美容】クロモジ精油とは?香りの効果と使い方を徹底解説

概要:秩父の森から採れる天然香料「クロモジ」の魅力や、BLACKLETTERSでの活用について紹介。

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【開発秘話】BLACKLETTERSが生まれた理由──秩父の自然×香りのブランドづくり

概要:香りづくりの原点、秩父ハーブ研究所との出会い、KUROMOJI・URAHA・SORAIRO誕生までのストーリー。

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【持続可能な香り】天然香料が絶滅の危機?サンダルウッドや沈香の現状と対策

概要:サスティナブルな天然香料の話題を掘り下げ、秩父産素材の未来価値を訴求。

記事を読む(「これから取れなくなる?!天然香料とは」)

 

 

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商品紹介

柚子 ユズ 学名:Citrus Junos

抽出部位:果皮 抽出方法:水蒸気蒸留法 原産地:高知

日本では古くから栽培されてきた、馴染み深い香りの柚子。一般的に精油は圧搾法で抽出されるものが多いが、水蒸気蒸留法で抽出した精油は光毒性等の心配もなく圧搾法とは全く違った香りを楽しめる。

天然100%のエッセンシャルオイルになります。

【エッセンシャルオイル(精油)の楽しみ方】

[芳香浴]

①カップやボウルにお湯をはります(40〜50℃くらい)

②お湯に精油を1〜3滴垂らします。

[お風呂]

①精油を1〜5滴植物油やバスソルトに混ぜます。

②①をバスタブに入れてよくかき混ぜ、入浴します。

[マッサージ・スキンケア]

①植物油に精油を加えます。

※精油の濃度がボディ用は1%未満、フェイス用は0.5%を目安にお作りください。植物油10mlに精油2滴、濃度は1%です。

②①をよく混ぜます。

③②を適量手に取り、両手で温めてから気になる部分のマッサージやスキンケアに使用します。※余ったオイルはすぐに酸化してしまいますので、遮光瓶に入れて保管し、できるだけ早く使い切ることをお勧めします。

 

Blacklettersの精油3ml、5mlのボトルの1滴の目安は約0.05mlです。

日本の自然から抽出された天然の恵み

エッセンシャルオイル  スギ 5ml

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¥1,760(税込)

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商品紹介

杉 スギ 学名:Cryptomeria Japonica

抽出部位:葉 抽出方法:水蒸気蒸留法 原産地:南会津

日本原産で古くから植林されていたこともあり、日本各地でみられる。まっすぐに伸び硬さも十分あることから建築材や工芸材として広く使われてきた。

天然100%のエッセンシャルオイルになります。

 

日本の自然から抽出された天然の恵み

エッセンシャルオイル ハッカ 5ml

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¥1,760(税込)

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商品紹介

薄荷 ハッカ 学名:Mentha Arvensis

抽出部位:葉 抽出方法:水蒸気蒸留法 原産地:北海道

日本に自生する和種ハッカ。主成分のメントールがペパーミントの1.5倍と多く、より強い清涼感がある。主産地は北海道で夏と秋に淡紅紫色の唇型の花を咲かせる。

天然100%のエッセンシャルオイルになります。

この記事を書いた人

堀口 智彦

埼玉県秩父市出身。大学在学中独学で洋服デザインを学ぶ。2007年に渡英しLCF卒業後帰国し自身のメンズブランドを設立。2015年にブランドを休止し、企業にてチーフデザイナーとして3年間従事。その後シルクと黒文字に出会い、現在は株式会社ISILKの代表取締役。

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