プロが教える|香水の正しいつけ方と“香らせすぎない”美学
香りは“強さ”ではなく、“余韻”で印象に残る
香水をつけたはずなのに「香りがしない」と感じて、ついもうひと吹き。その結果、気づけば周囲に「ちょっと香りが強いかも…」と思われてしまう。
そんな経験、ありませんか?
香水の香りは、自分よりも他人の方が先に感じます。つまり“自分にとってちょうどいい”は、他人にとっては“強すぎる”ことが多いのです。香水のつけ方には「量」や「部位」だけでなく、香らせ方の“所作”と“感性”があります。
この記事では、香水の正しいつけ方を「美しい所作」として解説しながら、BLACKLETTERSの香り哲学ともつなげてご紹介します。
Step 1:香水をつける前に|香りは“肌と響き合う”存在
香水は、ただ香りを乗せるものではありません。
肌の温度やpH、血流と響き合いながら“あなたの香り”として完成するものです。
だからこそ、どこに・どのくらい・どうやって香らせるかが、香水の印象を大きく左右します。
Step 2:香水の“美しいつけ方”3つのポイント
1. つける“場所”は、体温の高いポイント
香水は温度で香りが開くため、血流が多く体温が高い「パルスポイント」がおすすめです。
部位 | 特徴 |
---|---|
手首の内側 | 動きに合わせて自然に広がる |
耳の後ろ | 会話中にふと香る上品な場所 |
うなじ〜首筋 | 顔に近く、印象に残りやすい |
膝裏・足首 | 立ちのぼる香りで奥行きを演出 |
💡 香りは上に向かって漂います。あえて下半身に香らせることで“ふと感じる距離感”が生まれます。
2. つける“量”は、1〜2プッシュで十分
香水はつけすぎると香りが濁り、かえって雑な印象を与えることも。
大切なのは、“香りが届く距離”を意識することです。
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スプレー式なら、片耳うしろ or 手首に1プッシュずつ
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物足りないときは、空中にスプレーして“香りの霧”の中をくぐるのもおすすめ
✨香水は“香らせる”より“気配として残す”ほうが、記憶に残ります。
3. つける“タイミング”は、空気との距離を計算して
香りが一番感じられるのは、つけてから約10〜30分後の“ミドルノート”以降。
おすすめのタイミングは:
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外出の10分前
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人と会う約30分前(香りがなじんだ頃がベスト)
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夜、自分のための香りとして「寝香水」に使うのも◎
BLACKLETTERSでは、時間とともに移ろう香りを前提に設計されています。香りを“時間で楽しむ”意識があると、使い方も自然と変わります。
Step 3:やってはいけない香水の使い方【NG集】
NG行動 | 理由 | 代替策 |
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両手首でこすり合わせる | 香りの分子が壊れて変質する | 自然に乾かすか、軽くなじませるだけ |
洋服の表側につける | シミや変色の原因に | 肌に直接 or 衣服の裏地に |
頭に直接スプレー | 髪が乾燥しやすくなる | 空中ミストをくぐる方式で全体に香りをまとう |
Column|香水は“距離をデザインする”道具
日本では「無臭こそマナー」という文化もあり、香水に抵抗感を持つ人も少なくありません。
しかし、香りは近づいたときだけふと香る“距離の美学”を表現することができます。
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パーソナルスペースを柔らかくする
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会話の余韻を香りで残す
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自分を切り替えるスイッチにする
そんな風に香水を“他者と自分の間”に置くことができたなら、香りはもっと自由で洗練されたものになります。
BLACKLETTERSの香りは、“香らせすぎない”設計
BLACKLETTERSは、「自然の香りと感性のデザイン」をコンセプトに、
香りの強さよりも“記憶に残る距離感”を大切にしています。
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クロモジやベルガモットなどの天然精油を軸に
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軽やかながら、時間の中で深まる構造設計
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肌につけた瞬間より、“ふとした時に気づく香り”を目指して調香
「強く香らせたいのではなく、空気にひとひら、感情の余韻を添えたい」
そんなあなたにこそ、BLACKLETTERSの香水は寄り添います。
まとめ|香りをまとうとは、自分を整える所作
香水は、自分の魅力を“香り”という形で表現するツール。でも本当に美しい香りのまとう方は、「香らせすぎず、自然と残す」余白を知っています。
香水をつけるという行為は、自分自身を整える“所作”でもあります。今日のあなたの一滴が、誰かの記憶にふわりと残るように。香りをまとうことを、もっと美しく。