【秩父のめぐみ】5年後の構想
秩父の現状
秩父には自然がたくさんあり、都内からも1時間ちょっとで来ることができる観光スポットになりつつあります。
一方で高齢化が進み、街は閑散とし、若者の働き場所がないため高校を卒業すると同時に都内の大学に行きそのまま就職してしまうことがほとんどです。
それにより、秩父にUターンで戻ってくる人は少なく少子高齢化は顕著になり日本全体でもそうなのに限界集落にならないか心配なくらいです。
では弊社として何をしなくてはいけないのか?
それが弊社が会社を立ち上げた1つの要因でもあります。
労働力の確保
以前秩父にある土地を使って何かできないかと言われた際、道の駅のような場所がデザインされていて多くの方が来ていただける施設が有ればと考え、スターバックスを誘致するために動いた時期がありました。
そこからシルクの化粧品やトイレタリー、バスローブや布団まで全てシルクで作ることでブランディングできるシルクホテルの構想もプレゼンをするため、建築会社と運営会社に協力していただいたこともありましたが、実現することはありませんでした。
その商談の際、スターバックスの担当者に秩父に出店したいができない理由として下記が挙げられました。
まず1つは輸送経路 次に人材確保。
輸送経路
輸送経路については秩父に入るルートは2つしかないこと。秩父の次にスターバックスが出店している場所が熊谷になります。熊谷と秩父を結ぶ中間点ができれば、物流に関してもクリアになるとのことでした。
今は花園、深谷アウトレットができたので、秩父までは40分。飯能市からは電車で50分、車で45分。
段々と道のりは少なくなってきました。昔と比べたらかなり現実的になりました。
人材確保
秩父には高校はあるけれど、大学がないんです。
山を越えると駿河大学や埼玉医科大学等はありますが、かなり遠いのが現状です。
またスターバックスで働くためにはかなりの知識を埋め込む必要があるため、主婦が、高校生が片手までできるものでもないそうです。
まして21時や22時まで営業だと人を確保することが一番難しいという話を聞きました。
大学資格の自由化
秩父で成功された人たちは秩父に大学を作ることに市長になって注力をされてきた方や違った形で実現しようとした方達も多くいたそうですが、未だに実現できないのが現状です。
交通の便が不便なことが大きな要因だとおもいます。
その中でも、このコロナ禍でリモートが少しずつ浸透し、会社に行かなくても仕事ができるようになってきました。
コロナ禍も落ち着いたのでやはり人とのコミュニケーションは重要となりすこしずつリモートも減ったと言われていますが、、、。
大学の授業もオンラインという手もあると思います。また今は日本の大学機構が認めないかもしれませんが、単位基準を設けてそれがクリアできた時点で、大学資格を付与する。
そういったサテライト的な内容でも面白いかなと思います。今はどこにいても世界中の人と繋がることができます。
それくらいインターネットも普及してきて、誰でも色々な情報を自分でタダで手に入れることができる時代になりました。
大学という学歴をお金を払って買うのか、無料で本当にビジネスで通用する知識を身につけるのか本当の教育自体が見直される時代にもあると個人的にはもいます。
大学教授の役割とは
また教授は自分の研究をするために大学に支援してもらい、成果をだして恩返しをする仕組みなので、研究を支援する施設が有ればすごく有意義な研究ができます。そこに生徒もついてくる。
また色々な大学の教授が集まり研究を行うことができる施設を作れば競争力も自ずと高まります。
例えば、日本の環境には適さないパラサントの木やフランキンセンスが取れる木など、秩父で取れるようにするにはどうしたらいいか?
秩父である特別な何かを研究し、食品や化粧品などに商品化していくなどられることはたくさんあると思います。
商品購入後の体験
また、商品を買ってもらった消費者が一番楽しめるもの、興味があるものは何でしょうか?それは体験です。
サーキュラーエコノミー。循環型社会を作ること。まず、研究施設での研究の成果をすぐに商品化して商品を購入してもらう。
この商品の主原料はどこでどのように作られているのかを体験、みることができます。
例えば、秩父樹液組合さんが行なっているカエデの樹液から作られるメープル。
これは一年に一度冬に取ることができますが、体験ができるそうです。
そういった取り組みは1つ1つの商品にあって然るべきだと思いますし、商品を手に取ることでその先にあるものが可視化できることは素晴らしいことだと思います。
農業でも野菜を作った人の顔やストーリーをQRコードで読み取ることができたり、時代の進化に伴い色々なことが実現可能になってきます。
全てが実現可能な複合施設
そんな複合施設を弊社としては新しいまちづくりの一環として取り組んでいけたらと考えております。この構想はシルクの研究で有名な秩父出身の東京農業大学長島教授からも滋賀のラッコリーナというところを参考にするのがいいとアドバイスもいただきました。
今後交通の便も空飛ぶ乗り物が開発され、交通手段としてもたくさんの選択肢が増えてくると思います。
その中でここでしか手に入らないもの、ここでしか体験できないもの。そんなプロダクトを作っていけたらと思います。
これが今頭にある5年後の構想です。
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