秩父で織物体験:日本の伝統技術に触れる、五感を満たす旅

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― 養蚕の歴史と銘仙文化が息づく織都・秩父へ

 

静かな山あいのまち、秩父。かつて絹の一大生産地として栄えたこの地には、今も「織物のまち」としての誇りが息づいています。

 

この記事では、「秩父 織物 体験」のキーワードを軸に、秩父の織物の歴史とその魅力、そして実際に伝統工芸に触れられるおすすめの体験スポットをご紹介します。自分の手で織り上げるひとときは、きっとあなたの感性と心を整える時間になるはずです。

 

 

秩父織物の歴史:養蚕と銘仙が育んだまち

● 江戸時代〜養蚕とともに始まった織物文化

秩父では江戸時代から養蚕業が盛んで、各家庭で蚕を育てて糸を紡ぎ、それを用いて織物を生産していました。その絹糸は、後の「秩父銘仙」として全国に広がっていきます。

 

● 明治〜昭和:秩父銘仙の黄金期

機械織りの導入や「ほぐし捺染」という高度な技法の開発により、秩父銘仙は一気に全国区へ。昭和初期には「埼玉県繊維工業試験場」(現・ちちぶ銘仙館)が技術革新の拠点となり、秩父は日本有数の絹織物のまちとして発展を遂げました。

 

秩父で織物の体験できる寺内織物をご紹介:伝統と現代が交差するクリエイティブな旅

 

秩父銘仙の魅力と技法

● 独自の色柄と耐久性

秩父銘仙は、鮮やかで大胆な模様が特徴。柔らかな手触りながらも、しっかりとした耐久性を持ち、現代のファッションアイテムやインテリアにも取り入れられています。

 

● 主な技法:

  • ほぐし捺染:模様を糸に染めてから織ることで、ぼかしや立体感のある柄を生み出す独自技法

  • 平織り:経糸と緯糸を交互に織るシンプルかつ丈夫な織り方。軽やかで風通しがよく、実用性も高い

 

 

 

日本の手仕事に触れる、秩父の織物体験

「体験することで、見えなかった美しさに気づける」

秩父の織物体験は、そんな気づきを与えてくれる貴重な時間です。

 

● 体験内容の一例

  • 手織り機の使い方をレクチャー

  • 好きな色糸を選んで、自分だけの模様をデザイン

  • 実際に織り上げた布をお持ち帰り(コースター・しおり・小布など)

 

五感を使って織る時間は、まさに“静かな贅沢”。感性を整え、日常から一歩離れる旅の目的地として最適です。

 

background of silk fabric with oriental ornaments. uzbek silk with ornament

 

おすすめの織物体験スポット5選(秩父市内・周辺)

 

ちちぶ銘仙館(登録有形文化財)

秩父銘仙の歴史と技術を学べる体験施設。昭和5年建築の試験場跡を活用。



織物体験/展示/ショップ併設

ちちぶ銘仙館 公式ページ

〒368-0032 埼玉県秩父市熊木町28-1(西武秩父駅より徒歩5分)

 

逸見織物(秩父ふるさと館)

伝統を受け継ぐ逸見家が運営。1Fで織物体験が可能。

丁寧な指導とおしゃれな空間が人気

時間:10:00~17:00

休館日:水・木曜日

電話番号:080-2673-3846

駐車場:

アクセス:【電車の場合】

•西武鉄道 西武秩父駅から徒歩15分 •秩父鉄道 御花畑駅から徒歩10分 ・秩父駅から徒歩5分

〒368-0044 埼玉県秩父市本町3-1西武秩父駅より徒歩15分)

 

 新啓織物(要予約)

老舗の機屋。事前予約制で、より専門的な体験が可能。

住所:〒368-0022埼玉県秩父市中宮地町37-9

電話番号:0494-22-3140

メール:arakei_orimono@ybb.ne.jp

アクセス: 西武池袋線 西武秩父駅 駅より車で約7~8分 ・秩父鉄道  秩父駅(徒歩 約20分)



📍 埼玉県秩父市中宮地町37-9

 

横山織塾工房(長瀞)

秩父郡長瀞町にある、自然に囲まれた工房。

織物体験・展示・販売を一体で行う拠点

電話番号:0494(66)0050

営業時間:10:00~18:00

定休日:木曜日・不定休

駐車場:あり

メール:chichibuorijyuku.yokoyama@gmail.com

 



📍 埼玉県秩父郡長瀞町矢那瀬1313-1

 

Magnetic Pole(マグネティックポール)

秩父産繭を使った太織の座繰り体験ができる貴重な場所。

住所:〒369-1872埼玉県秩父市上影森71-9

電話番号:0494-26-5770

営業時間:10:00~17:00

定休日:不定休

駐車場:あり



📍 埼玉県秩父市上影森71-9

 

 

 

織物体験は、“整える旅”への入り口

秩父で織物を体験するということは、ただの観光ではありません。手を動かし、糸と向き合い、心を静める。



そうした時間は、現代の私たちが忘れかけていた「整える」という感覚を取り戻すきっかけになります。

 

感性と香りを整えるもうひとつの提案

◉ BLACKLETTERS ― 秩父の香りで空間と心を整える

織物と同じく、自然素材を生かした香りもまた、人の心と空間を整える力を持ちます。

秩父産クロモジを使用した「BLACKLETTERS」のフレグランスは、旅の仕上げにぴったり。

▶︎ BLACKLETTERS公式サイトを見る

 

◉ SHELOOK ― 女性の感性と周期に寄り添うライフスタイル提案

SHELOOKでは、女性のリズムに優しく寄り添うセルフケアを提案。

五感に働きかける体験と組み合わせることで、自分を慈しむ時間へと昇華します。

▶︎ SHELOOK公式ページへ

 

まとめ:秩父で、織り・整える時間を

秩父の織物体験は、日本の手仕事文化に触れると同時に、忙しない日常から少し離れて自分の感性を取り戻す旅でもあります。

織る。感じる。整える。ぜひ、次の休日は秩父で“手と心がほどける体験”をしてみてください。

 

 

 

 

この記事を書いた人

堀口 智彦

埼玉県秩父市出身。大学在学中独学で洋服デザインを学ぶ。2007年に渡英しLCF卒業後帰国し自身のメンズブランドを設立。2015年にブランドを休止し、企業にてチーフデザイナーとして3年間従事。その後シルクと黒文字に出会い、現在は株式会社ISILKの代表取締役。

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